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企業結合/八幡製鉄・富士製鉄

リンク: 参議院会議録情報 第063回国会 物価等対策特別委員会 第5号. 

 

リンク: 参議院会議録情報 第063回国会 物価等対策特別委員会 第5号.
 
  ○鈴木強君 このあとに、もう一つ私はお尋ねしたいのですけれども、私があなたに何か胸に感じておることがあっから言ってほしい、こう申し 上げたわけですね。いま日本は貿易、資本の自由化というような波の中でいろいろ問題があると思います。そのことはわれわれもわかるのです。ただだからと いって、いまの独禁法そのものを一体変えていこうという考え方の人と、守ろうという人の考え方、これは当然あると思います。われわれも、何でもかんでもい まの独禁法が全く一〇〇%どこもいじらなくてもいいのだという考え方を持つかどうかについては私も断言できないのです。しかし、独禁法というものが制定を され、独占排除の方針が日本で打ち立てられてきましてから今日までの過程の中で、この法律は法律としてのよさを発揮してくれていますよ。だからこれをかり に一部の人が言うように、突き破っていくということになるならば、それはそのかわりにどういう具体的な政策をとっていくのかということをはっきりきめると 同時に、法律的にその点を明確にしていかなければ、結局は消費者、国民に対しての利益に影響することでもあるから、私はそういうふうにこの問題を受けとめ ます。

 そこで、いまわれわれが富士・八幡の合併を中心にして非常に感じていることは、さっき申し上げましたような客観的な一つの理由の上に立って、独禁法骨抜
き、独禁法改正というそういう一連の動きが出てきているわけですね。そこで私は、国民は、一体その点をどういうふうに委員長としては考えておられるのかと
いう点が一つ聞きたいことだと思います。と同時に、先ほども申し上げましたように、行政組織上は総理大臣の所管に入ります。しかし、職権の行使については
独立性というものが与えられている。私は三権分立のように裁判所のような性格があるとは思いません、思いませんが、そこには独自性というものが与えられて
いると思います。だからその独自性というものを十分に発揮していただいて、そうして新委員長が独禁政策というものをやってほしい、こういう強い願いを、私
は持っていると思います。この願いに対して谷村新委員長が、そうだ、その使命感と責任感をもってこたえていただけますか。あまり力がなくて非力だというこ
とは当たりませんよ、これは。まだあなたは若いのだ。だから思う存分独禁法の精神を体してひとつやってほしい。こう私は願うがゆえにさきの質問をしたわけ
です。やや今度の質問は具体的になりましたからひとつお答えをいただきたい。

  ○政府委員(谷村裕君) 鈴木委員も御指摘になりましたように、行政の立場というものは、そのときそのときのいろいろな情勢に対応して、い
かにすれば国民全体のために一番役に立つように働けるか、法律もまたそうであろうかと思います。したがって、鈴木委員のおっしゃったように、法律というも
のは一ぺんつくってしまったらもうこんりんざい変えないというようなわけではなくて、よりよくしていくためにはどういう点に問題があり、どういう点は、た
とえばここはこういうふうに直したほうがよりよくなろうかということを、行政官庁としては常に考え、必要とあれば立法府にお願いするという立場であろうか
と思います。

 また、御指摘になりましたけれども、独禁政策の基本的な考え方を破って、日本はもうそういうものは要らないんだというふうに考えているような人は私はい
ないと思います。おそらく日本の経済あるいは日本のこれだけの発展をささえた基本になっているものに独禁政策というものがあったということは、いまの鈴木
委員の御指摘のとおりだろうと思うのです。そういう上に立って、たとえばいま骨抜きの話が出ましたけれども、世間では、骨抜きだけでなくて、もっとこうい
う点に考えを入れてみたらどうか、こういう点も考えてみたらどうかというような意味での、ことばを逆にすれば強化論と申しますか、そういったことを言って
いらっしゃる方々もおいでになるわけなんです。それこれあわせまして、実態的に一体どういう点が問題であり、何をわれわれはしなければならないかというこ
とは、すでに当委員会におきましても、三年ぐらい前からそういう問題を専門に勉強するという内部組織をつくりましてやっておるような次第でざごいまして、
要は、いろいろジャーナリスティックに言いますと、骨抜き論とか緩和論とかいうことになります。あるいはまた、逆に強化論というような話になりますけれど
も、一体具体的にどういうことが大事か、そのために法体系というものはどうすべきかということ、さらにまた、行政機構ということに対してのあり方について
の、感情的にああいうのはけしからぬとかどうだとかいう話でなくて、ほんとうに日本の経済全体のために、何も公取だけをつかまえるのでなくて、たとえば消
費者行政なら消費者行政ということを全体として考えて、そういうときに公取のあり方はどうであるかとか、いろいろもっと高い見地から、独禁政策けしからぬ
というようなそういう考え方からでなしに考えるという問題であれば、私どもは十分そういうものについても耳を傾けなければならない、そういうように考えて
おります。

  ○鈴木強君 私の質問が抽象的な質問ですからね。独禁法改正、じゃ一体どこを変えるのかというその焦点がぼけておりますから私申し上げてお
りませんから、委員長のお答えも非常にむずかしいと思うんです。一連の独禁法の改正というのは、富士・八幡の合併問題で公取がもたもたしているときに、こ
れは新聞に載りましたことですから私は通産大臣にも伺ったんですけれども、そうなったらもう政府は独禁法変えてもやるんだというような、そういう記事が出
たんです。そこで伺ったら、いや、通産大臣としてそんなことを言ったとすればもうすぐ首になるというようなことをここでお答えをいたしましたから、大臣が
公の席で言われたからそれを私は信頼をしてきているんですけれども、しかし、それはやはり実態というものは新聞の皆さんが見ているような点がどっかにある
んですよ。だからしていろいろな意味における有形無形の圧力が加わったということを申し上げているわけです。ですからそこいらにポイントを置いて実は抽象
的だけれども言っているんです。だから、いま経団連のほうでも独禁法研究会というものが現に持たれておりますね。それから自由民主党でも、行政調査会、経
済調査会の合同部会というものが開かれ、すでにこれは中間報告も出しておられる。あなたもお読みになったと思いますけれどもね。こういうふうなもののねら
いというのは、あなたも長い間役人をされておっていま公取におられるわけだから、私が言うのはかえって失礼なわけで、当然、行政官であったとしてもその成
り行きというものはもうわかっておったと思うんですよ。だからして抽象的なことで抽象的なお答えをいただいたわけです。いずれ具体的な問題についても私承
りたいと思っておりますけれども、そういうわけで、そういう一連の動きに対して私もある面はあなたと共通する点があるし、何でも反対ということでなく、よ
りよいものにするということについてはこれはやらなければならぬことですから。ただ要するにやり方ですね。手段、方法、そういうものをやはり十分国民の納
得するものを考えつつやっていきませんと、そこに国民から見ると不信を抱くことがある。そういう取り運びがなくちゃならぬのですね。しかし、そうは言って
も常識論が通らない、政治の中では。そういうまた一連の強い力を持っている、政治というのは。だからそこいらにあるいは行政府と立法府との考え方の相違と
いうものがたまには出てくると思うのです。皆さんはこれは少し行き過ぎだと思っても、これをあえて政治の中でやられる場合もあると思うのです。実際にそこ
までやらなくてもいいと行政官が思っても、政治はそれを許さない場合があると思うのです。ですから、そういういろいろと政治の仕組みというものがあるだけ
に、私はいま起きておる独禁法改正への動きというものは、これはただ単に黙って見るわけにはいかぬ。だからその成り行きについては絶えず注目をし、監視を
し、内容を十分検討するという努力が必要だと思うのですよ。私もふつつかながら勉強させていただいているんですけれども、そういうわけであなたが就任され
て、いまのところは独禁法というものを忠実に守っていくのがあなたの職責でしょうから、そしてその職責を忠実に守りながら国民の信頼にこたえていただきた
い、こういうところにいくわけですよ。そこでひとつ承りたいのは、自民党のさっき申し上げた中間報告ですね、これに対しては委員長として何か御意見ありま
すか。あったらひとつ聞かしてもらいたい。

  ○政府委員(谷村裕君) 自民党の経済調査会と行政調査会でありましたか、合同していろいろ勉強しておられるその内容は私も拝見いたしまし
た。基本的にそれが独禁政策それ自体を否定しようということではなくて、よりよき運営をしていこうというお考え方に基づいておられるものだというふうに私
は拝承いたしておりますけれども、具体的にその内容その他についていまそれを私が論評することは差し控えたいと思います。しかし、たまたま富士・八幡事件
の最中にああいうことがなされたということによって、いかにも富士・八幡事件で、いま鈴木委員がおっしゃいましたように、公取がもたもたしておったとき
に、ああいうことをやったということで、ある種の批判をしておる向きがあるかと思いますが、私は、そういった問題と切り離して、そういったいろいろな公取
あるいは独禁法あるいはさらには独禁政策はいかにあるべきかという意見は、自民党に限らず各方面の御意見を十分によく伺って検討いたしたい、かように考え
ております。

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